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社内報インタビュー vol.1 – 敦嶋 利成

2017年07月17日

株式会社アイデンの業務部設計課で設計課長を務めているのが敦嶋利成だ。1999年(平成11年)に新卒での入社以来、仕事一筋に邁進し続けてきた敦嶋が歩んできた道のりを辿り、今後の目標を聞いた。

入社までの経緯

敦嶋が就職活動で偶然目にしたのが池内電機製作所だった。会社訪問した時に設計課の課長から会社案内をしてもらった。設計の仕事を希望していた敦嶋は話を聞き、社内の雰囲気も良いと感じアイデンへの入社を決めた。設計課へ配属された敦嶋だが、大学で学んできたことは、すぐには役に立たず、「ここからが新たなスタートなのだ」と気持ちを新たにした。

アメリカ出張での成果

入社して一番思い出深い仕事は、アメリカのルイジアナ州へ2年連続して出張したことだ。先輩社員が設計しアメリカへ納めた製品の設計変更のため、現地で改造をするという業務だった。まず作業に必要な道具をすべて揃えて現地へ送った。国内出張なら万が一忘れてもすぐに手配できるが、海外ではそうはいかないため作業は慎重に進めた。

しかし問題が発生した。現地で一度確認されていたはずの送った部品が、現地入りした時には紛失していたのだ。2週間という期間で作業を終えなければならない。組立課長と2人で方法を模索し、現地にあった予備部品で代用することにした。しかし、そのままでは使えず、ハンダ付けが必要であった。万一のことを想定して用意していたハンダで何とか対応することができた。失敗できないプレッシャーの中、時間は費やしたが、なんとか現地での作業は無事終了した。帰国して1年後、再びアメリカへ行く必要がある時に先方から「また今回も同じ2人でお願いします」と指名をもらい、敦嶋は努力が評価されたことが何より嬉しかった。

思わぬ落とし穴

仕事はうまくいかないこともある。塗装の際には「2.5Y9/2」というような塗装番号で指示を出す。1年ほど前に図面で色の手配をした時のことだ。最後の1文字を読み間違えて「2」を「1」として手配してしまった。1文字違うと微妙に色の濃さが違うが似たようなクリーム色ではあり、間違いに気付かないまま工程は進んでいった。

それは、板金と塗装が終わって社内で組み立て作業をしている時に発覚した。部品も組み付け、配線も入っていた4~5台をばらして塗装をし直す作業をしなくてはならなくなった。

ばらし作業に1日、塗装に1~2日、それから組み立てにさらに1週間を費やされる。自分が抱えていた他の仕事をストップして作業しても間に合わないような事態で、周囲の協力によってなんとか乗り越えた。船便で韓国に出荷する前に気付いたのが救いだった。

1文字の見間違いで、多くの人にこれだけの迷惑をかけてしまったことを敦嶋は深く反省した。以降は身を引き締め、確認を怠らないことを信条に業務に邁進している。

若手の育成が目標

現社長は以前、他の会社に勤めて社会勉強をしてから、父親である前社長から引き継ぐ形で社長になった。敦嶋の入社当時、社長はまだ営業を担当しており一緒に食事に行くこともあった。そんな敦嶋は社長に対して、今も昔も感謝していると嬉しそうに語る。

敦嶋が今の立場に至ったのは、成功したことや失敗したことも含めて様々な経験を乗り越えてきた賜物だと思っている。そんな敦嶋が抱く今後の目標は、管理職の立場から若手の育成に力を入れていくことだ。

若い社員が着実に育ち、交渉の力を身に付け、的確な設計の提案ができるようになれば会社の財産となる。1日も早く仕事ができる人材を増やすことを目標に、今日も敦嶋は積極的に取り組んでいく。